初心者向け!SDメモリカードの仕様を学ぼう
SDメモリカードの仕様を確認しよう!
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SDメモリカード
様々な規格が記述され初心者の方には分かり難いSDメモリカードの仕様をわかり易く解説します。SDメモリカードの仕様は、SDアソシエーションが規格の策定を行っております。 SDメモリカード自体は、デジタルカメラやスマートフォン等の数多くの電子機器で採用され、最も身近なメモリカードです。
SDアソシエーションについて
引用:SDアソシエーションは、メモリカードのストレージに関する規格の策定と普及のための業界団体として、パナソニック、サンディスクおよび東芝の3社により2000年1月に設立されました。14社から始まったSDアソシエーションでは、現在約1,000社の会員企業がSD規格の設計と開発にあたっています。このことにより、企業はSDカードと機器間のよりスムーズな相互運用性を得、さらに快適なユーザ環境を実現します。
SDメモリカードのサイズを知ろう
SDカードのサイズはもともと、標準サイズ(SD)、miniSD、microSDの3種類が使われていましたが、miniSDは現在ではほとんど使用されなくなりました。
SDメモリカードの容量ロゴ表示を知ろう
SDメモリカードには4種類の容量の違いによるロゴ表記があります。SD、SDHC、SDXC、SDUCなどの「容量ロゴ表示」をしています。しかし、SDメモリカードを扱う機器側のSDメモリスロット側にはどの規格に対応しているか表記されない事が多いため、使用する機器がどの規格に対応しているか確認する必要があります。
規格は、下位互換を保っています。つまりSDUC対応機器ではすべての容量表示のものを使用することができますが。SDHC対応機器では、SDXCやSDUCロゴ表記のカードは扱えません。
登場時期は、SDが2001年、SDHCが2006年、SDXCが2009年、SDUCが2018年頃です。SDUCはまだまだ新人さんですね。
SDメモリカードのバスインターフェーススピードを知ろう
SDメモリカードにはSD1.0~SD8.0までの規格が存在し、データの高速転送化を実現しています。最初の規格であるSD1.0では、12.5MB/sしかなかったデータの転送速度が、SD8.0(SD Express)では、3940MB/sと最初の規格と比較すると約300倍の速度になっています。デジタルカメラの高解像度撮影や高速連射が可能なカメラの登場にメモリカードの高速化が非常に大きな意味を持っています。
UHS-Iをサポートするデバイスは、UHS-Iメモリカードで最高性能を発揮します。同様にUHS-IIをサポートするデバイスではUHS-IIカードで、UHS-IIIデバイスではUHS-IIIカードで、SD ExpressデバイスではSD Expressカードで最高性能を発揮します。使用する機器の仕様にあったカードを利用するようにしましょう。
UHS-II、UHS-IIIとSD Expressは排他的な規格となっています。
SD Express対応機器に、UHS-II、UHS-IIIカードは使用できません。
UHS-II、UHS-III対応機器に、SD Expressカードは使用できません。
UHS-IIとUHS-IIIは、下位互換を保っているため、UHS-III対応機器では、UHS-IIカードを使用できます。
UHS-I規格は、SD Express対応機器、UHS-IIとUHS-III対応機器それぞれでも使用することが可能です。
SDメモリカードの接続部分を見てみよう
先程見てきたように、速度の違いによってUHS-IIやSD Expressと言った規格に分けられており、それぞれカードの接続部分も異なります。 microSDは、PCIe Gen.3のみサポートし、PCIe Gen.4はサポートしていません。
SD3.01までは、3.3V電源(VDD1)の端子(第1ロウ)がのみで動作し、UHS-II以降では1.8V電源(VDD2)の端子(第2ロウ)が追加されています。
動作電圧範囲は、第1ロウ 3.3V VDD : 2.7V – 3.6V、第2ロウ 1.8V VDD : 1.70V-1.95Vとなっています。
1.8Vのみで動作する低信号電圧インターフェイスも存在しますが、目にする機会は余りありませんね。
SDメモリカードのスピードクラスを知ろう
スピードクラス規格動画の為の規格です。スピードクラスには、「スピードクラス」、「UHSスピードクラス」、「ビデオスピードクラス」の3種類があります。 メモリカードの高速化に伴い、スピードクラスは、2006年に登場した「スピードクラス」、2010年に登場した「UHSスピードクラス」、2016年に登場した「ビデオスピードクラス」へと拡張してきました。今後は、ビデオスピードクラスに統合していくことができます。これら3つの表記はすべて最低保証速度を記述した規格となります。 ビデオ録画機能を備えたカメラ等では、各スピードクラスに準拠した手順で書き込むことで、確実なビデオ録画を行うことが可能になります。
使用する機器によって、推奨されるSDカードのスピードクラスの表記が異なる場合があります。例えば、機器側でV10のSDカードを推奨した場合、C10やU1も同じ10MB/secの保証速度となりますが、同じV10の表記のあるカードでなければ最低保証速度を保証することができません。
登場時期は、スピードクラス2、4、6が2006年、スピードクラス10が2009年、UHSスピードクラスIが2010年、UHSスピードクラスIIが2013年、ビデオスピードクラスが2016年頃です。ビデオスピードクラスはまだ新しい規格と言えます。
適切なカードを選ぼう!
一般的に「4Kの動画」だけでは、情報量が圧倒的に不足しています。きちんと自分の機器のマニュアルを読み、どのような動画を撮りたいのかを正確に把握するようにしてください。
動画記録サイズ | SDカード | |||
8bit | 10bit | |||
8K | 8K RAW | RAW RAW(軽量) |
— | |
8K | ALL-I | — | ||
IPB | ビデオスピードクラス60以上 | ビデオスピードクラス90以上 | ||
IPB(軽量) | UHSスピードクラス3以上 | ビデオスピードクラス60以上 | ||
4K | 119.88fps 100.00fps |
ALL-I | — | |
59.94fps 50.00fps |
ALL-I | — | ||
IPB | ビデオスピードクラス30以上 | ビデオスピードクラス60以上 | ||
IPB(軽量) | UHSスピードクラス3以上 | UHSスピードクラス3以上 | ||
上記以外 | ALL-I | ビデオスピードクラス60以上 | ビデオスピードクラス60以上 | |
IPB | UHSスピードクラス3以上 | UHSスピードクラス3以上 | ||
IPB(軽量) | SDスピードクラス10以上 | UHSスピードクラス3以上 | ||
フルHD | 119.88fps 100.00fps |
ALL-I | UHSスピードクラス3以上 | ビデオスピードクラス60以上 |
59.94fps 50.00fps |
ALL-I | UHSスピードクラス3以上 | UHSスピードクラス3以上 | |
IPB | SDスピードクラス10以上 | UHSスピードクラス3以上 | ||
IPB(軽量) | SDスピードクラス6以上 | SDスピードクラス10以上 | ||
上記以外 | ALL-I | UHSスピードクラス3以上 | UHSスピードクラス3以上 | |
IPB | SDスピードクラス6以上 | SDスピードクラス6以上 | ||
IPB(軽量) | SDスピードクラス4以上 | SDスピードクラス4以上 | ||
タイムラプス動画 | 8K | ALL-I | — | |
4K | ビデオスピードクラス60以上 | ビデオスピードクラス60以上 | ||
フルHD | UHSスピードクラス3以上 | UHSスピードクラス3以上 |
実際のカードをみてみよう
では、様々な表記について見てきましたが、実際のカードにどのように表記されているのか見ていきましょう。 先程紹介した「容量ロゴ表示」、「バススピード」、「スピードクラス」が表記されているのがわかると思います。
今回は、SanDiskさんのSDメモリカードを参考にご紹介しています。
おまけ、少しだけ単位を知ろう!
COMPLETE
SKILL
学習内容
- SDメモリカードの容量
- SDメモリカードのバスインターフェーススピード
- SDメモリカードのスピードクラス